紀行

貴州省奇境の旅

貴州省奇境の旅 掲載写真
貴州省奇境の旅

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西江千戸苗寨は、貴陽から約240㎞、雷公山の東麓に位置する苗族の村。現在は約1375戸、6000人余りの苗族が暮らしています。貴州の山間にある景勝地のなかでは早くから西江村への専用道路がつくられ、門戸が開かれた集落です。集落の入り口は古くからある大門で、門前の広場では苗族の歓迎の儀式が行われていました。蘆笙が吹き鳴らされ、民族衣装を身につけた女性の舞いでのお出迎え。そして歓迎の酒の振る舞いです。蘆笙は日本の雅楽で用いられる笙のルーツとされる楽器で、苗族に代々伝わってきたもの。苗族の祭りや歌舞には欠かせない楽器です。民族衣装などに施されている臈纈染や刺繍のすばらしさは古来より知られ、臈纈染は日本には奈良時代に伝わりました。遣唐使の廃止によって蜜蝋が入らなくなり廃れたものの、明治に復活。臈纈友禅の染色技法もうまれ、長い時を経て伝えられた技術の発展につながっています。文字を持たなかった苗族は、暮らしに関わる多くのことを歌に綴って伝承してきました。祭りなどの風習、結婚など人生のすべてのことが歌になっているのです。西江千戸苗寨では夜に風雨橋のたもとで苗族の情歌が歌われていました。男女が交互に歌う掛け合いの情歌です。西江村の朝は鶏の鳴き声ではじまります。朝食の屋台が出るなか、子どもたちは学校へ。観光地となった集落に苗族の変わらない日常の暮らしがありました。

貴州省奇境の旅 写真 1
誌面実写記録(P.98109
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