特集

南太平洋の海洋民族と平安

南太平洋の海洋民族と平安 掲載写真
南太平洋の海洋民族と平安

ポリネシア人という言葉に、聞き覚えがある人もいるだろう。ポリネシア人とは南島語族(オーストロネシア語族)に属す、かつてはマレー・ポリネシア語族と呼ばれた人たちのことで、南太平洋の島々や東南アジアの一部で話される言語グループの人たちの総称として使われる場合もある。南太平洋の島々で暮らす南島語族の人たちは、遠い昔に大陸から海に出て、辿り着いた島々で生活環境を整えたそうだが、その祖先たちはかつての福建から海に出たようだ。福建省福州市の閩侯県にある「曇石山遺跡」では、日本人の女性と同じ特徴を持った遺骨が、数千年前の地層から発見されている。彼女が生きていた時代は、日本でいうところの「縄文時代」。そしてそれは、中国でいうところの「新石器時代」。時代の呼び方は国によって異なり、日本の縄文時代の研究が、中国の新石器時代の研究に対して、進んでいるのか遅れているのかは判断しにくい。そのような研究において、国なり大学なりの研究予算には限りがあると理解した上で、考察を進めていくことにしよう。かつての王朝時代においても、中国という国は歴史に対して、とても真伨に向き合う国だ。我々日本の歴史調査においては、

どれほどの国家予算が割り当てられているのか、興味がある人はぜひ、中国と比べて確認して欲しい。予算というのはもちろん、貨幣としても認識することが出来るのだが、その貨幣が我々の認識と違うものなら、その価値を測ることは難しいはずだ。異なる形の貨幣においても、正しく価値を認められる人がいたならば、異なる文化圏においても、平等に交易することができただろう。福建と台湾が故郷の華僑は多いが、なぜこの地が故郷である華僑は多いのか。恐らく彼らが、異なる形の貨幣においても、それぞれの価値を認める事ができたからなのだろう。しかしそうなると、なぜ彼らはそのような感覚を持てたのか。多くの異なる文化を持った人たちが集まる地域では、それらが共存せざるを得ない場合がある。とはいえ異なる文化が共存してしまえば、争いの種も育つだろう。この海域が故郷の人たちの多くは、「平安」を常に望んでいる。この海域の風習を知ることは、争いなき世界を作るための重要な知識になるのかもしれない。なぜ彼らが海に出たのか、少なくともその答えは、争いの種を作ることでは無いはずだ。

南太平洋の海洋民族と平安 写真 1
誌面実写記録(P.823
🔒 残り 1 枚の写真は無料会員限定です。無料登録してすべて見る →

この記事でたどった場所

都市地図で見る →

同じ号の記事一覧

目次へ →