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福州福清市

福州福清市 掲載写真
福州福清市

1654年。ある一人の中国の高僧が、福建省福清市から日本に移住している。時代は明清交替期といわれる、明王朝から清王朝へと転換していく時期。このように書けば穏やかに聞こえるかもしれないが、王朝が転換する時期というのは、宗教家や知識層にとって穏やかな社会であるはずがない。国を支配する統治者が変わるということは、全ての価値観が逆になってもおかしくないのだ。かつては自然崇拝をしていた人たちが、ある時から偶像崇拝を始め、偶像の種類の違いによって正義と悪が振り分けられるようになったり、偶像が禁じられる時代があったりと、信仰の違いが統治者によって逆転する時代や地域が、世界中の歴史や文化の中で無数にある。福清にいた高僧の名は「、隠元隆琦」。中国で変化していった仏教の中で「、臨済義玄」の「法灯」を受け継ぐ偉大なる「禅宗」の仏教僧である。この隠元が日本に渡る前、立ち寄ったとされているのが「龍河」の源流である石竹山。ここには「何氏九仙君」という道教の神が祀られていて、流れ出る龍河は太平洋までの距離が近い。山というのは人の生命活動において、最も重要な「水」を浄化してくれる自然の濾過装置のようなものだが、なぜ隠元は航海の前にこの山を訪れたのか。これもまた、今回特集の重要なポイントである。

福州福清市 写真 1
誌面実写記録(P.5051
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